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おススメ本_人生の教養_「生物はなぜ死ぬのか」

こんにちは。

雨が続いていますね。湿気はすごいですが、乾燥の時期よりは過ごしやすい今日この頃です。

生き方の教養を増やしたい方にお勧めの1冊をご紹介します。
題名:「生物はなぜ死ぬのか」
著者:小林武彦
発行:講談社新書

ふと存在をあらわにする「死」。

日々歩み寄る老いを感じる時、漠然と現実を終わらせたいと思う時、特に最近では新型コロナのニュースを浴び続ける日々の中で、否が応でも連想する事が増えた気がします。

「死」と言う言葉には、暗く、寂しい、終わりの印象が持たれやすいです。

でも、そもそなぜ、私たちは死ななければならないのか?

その理由について考える機会は少ないのではないかと思います。

本書では、

・生物はどのように死ぬのか

・そもそも生物はなぜ死ぬのか

について、生物学的視点から理由が記されています。

生命の誕生から進化の過程に沿った「死ぬこと」の理由を知った時、なぜか「生きること」の楽しさや喜びを感じる不思議な書籍でした。

希望に溢れた「死」に出会える、面白い一冊です。

ぜひこの梅雨の時期のお供になれば。

おススメ本_お金の教養_「投資家が「お金」よりも大切にしていること」

こんにちは。

まだまだ新型コロナウィルスの影響は続きますね。医療系の学会が各地で開催されていますが、いまだ参加される方は疎らです。

お金の教養を増やしたい方にお勧めの1冊をご紹介します。
題名:「投資家が「お金」よりも大切にしていること」
著者:藤野 英人
発行:2013年2月25日

https://www.amazon.co.jp/投資家が「お金」よりも大切にしていること-星海社新書-藤野-英人/dp/4061385208/ref=asc_df_4061385208/?tag=jpgo-22&linkCode=df0&hvadid=295709114110&hvpos=&hvnetw=g&hvrand=15130474071850788341&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=&hvdev=m&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009281&hvtargid=pla-526570777891&psc=1&th=1&psc=1

著者の藤野英人氏は野村証券、JPモルガン等の資産運用会社を経て、レオス・キャピタルワークスを創業後、成長する日本に投資する「ひふみ投信」を運用されている方です。
投資で得たお金をどのように使っていくべきか、投資家としてのマインドについて語ってくれています。

印象に残った文言を以下にご紹介いまします。

「お金とは、あくまで無色透明な概念にすぎない。ただの数字なのです。つまり何が言いたいかというと、色がついていないからこそ、お金には私たちの考えや態度が100%反映される、ということです。」

「現代社会で生きている私たちは、生まれてから死ぬまでの間ずっと、お金の流れに身を投じて生きていると言っても過言ではないでしょう。お金を考えることは、まさに人生を考えることに他ならないわけです。
しかし、稼いだり・貯めたり・増やしたりしたお金を「どう使うか」ということに関してはあまり語られません。それはとても不思議なことではありませんか?私たちの使うお金は、単なる交換以上の「大きな意味」を持っているのです。
お金を使って何をするのか、お金を通して何を考えるか、ということは、誰かのためになったり、誰かを応援することにつながったり、ひいては、自分の幸福感とも密接に関係してくるからです。」

その他にも、会社を一つの生態として捉える考え方や、お金をどう稼ぎ有効に使うのかなどの具体例も出てきます。

ある程度資産を増やしたはいいものの、それをどう使うべきなのか悩まれる方もいるのではないでしょうか。自分のために使うのか、家族引いては周りの人のため、社会のためなど選択肢は様々です。
その答えに近づく為に、この一冊は参考になると思います。お試しあれ。

お金の教養_「金融庁 資産形成・管理レポート」

こんにちは。

またコロナの感染者数が増えて世間がピリつき始めているのを感じます。この時期は教養を身に付けるのに良い時期かもしれません。

お金の教養を増やしたい方にお勧めの資料について、かいつまんで紹介します。

金融庁レポート「資産形成・管理」

以前、「LIFE SHIFT」という本がヒットしました。その書籍の通り、人生のあり方が変わりつつあります。その一つが長寿化です。

人生100年時代

レポートに記載されているグラフと表の通り、平均寿命は年々長くなっており、95歳以上まで生存する割合は25.3%に達する事が報告されています。 4人に1人が95歳以上まで生きる、人生100年時代にある 事が分かります。

収入の減少

一方で収入はどうかというと、バブル崩壊後世帯当たりの収入は年々減少傾向にあります。
もう一つのグラフは、「出生年代別の所得代替率と平均寿命」です。
所得代替率とは、年金を受け取り始める時点(65歳)における年金額が、現役世代の手取り収入額(ボーナス込み)と比較してどのくらいの割合かを示すものです。 

このように収入減少に伴い、受け取る年金の額も減少しています。そのため、しなくてはなりません。 ゆとりのある老後の生活を送るためには、自分で資産形成をする必要がある 事が分かります。

貯金でなく投資を

資産形成をしなくても貯金でいけるのでは?という意見もあるかと思います。現に日本の家計金融資産の推移では、約半分が現預金である事が分かります。この割合は、米国、英国と比較して高い割合です。

では、各国の金融資産の推移を比較した結果どうかというと、 株式・投信・保険に金融資産を回す割合と比例して運用リターンが高い 事が分かります。
つまり、お金は眠らせるのではなく、働いてもらう事が重要です。

長期・分散・積み立て投資を

急に投資と言っても、株をいきなり100万円ほど買うなどの行動に出てはいけません。ポイントは、 長期・分散・積み立て投資 です。

現に、株保有であっても短期保有では元本割れリスクがありますが、長期ではリスクを小さくする事ができます。

また、長期にわたり一定額を定期積み立てを行う事で購入単価を下げて安く株や投信を買う事ができ、時間を活用したお得な購入スキームを使う事が出来ます。これを ドルコスト平均法 といい、最強の投資法と言われています。
レポートにもある通り、この手法は金融庁でも推薦しているスキームである事が分かりますね。

いかがでしたか?具体的なデータを見ながら抱えている問題を見極める事が出来ればと思います。

原文はこちらからどうぞ。
https://www.fsa.go.jp/news/28/20160915-4/01.pdf

おススメ本_生き方_「2020年6月30日にまたここで会おう」

こんにちは。

ゴールデンウィークもあっという間に終わってしまい、名残惜しさと明日への期待の両方を抱いています。
今日からも昨日と変わらず、自分がしたいと思うことをするだけですね。

これからの生き方について考える、お勧めの1冊をご紹介します。
題名:「2020年6月30日にまたここで会おう」
著者:瀧本
哲史
発行:2017年4月24日

この本は、2012年6月30日に東京大学にて行われた講演が書籍化されました。
生徒の参加資格は29歳以下に限定し、全国から約300名の若者が集結したと言われています。

実際に東大講義に出ていないにもかかわらず、講堂を満たしているであろう緊張と熱が伝わってきます。

各章は、瀧本氏が未来に向けて飛ばす檄(げき)で構成されております。
<瀧本さんの檄>
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第一檄:人のふりをした猿にはなるな
第二檄:最重要の学問は「言葉」である
第三檄:世界を変える「学派」をつくれ
第四檄:交渉は「情報戦」
第五檄:人生は「3勝97敗」のゲームだ
第六檄:よき航海をゆけ
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著者の瀧本哲史氏は2019年8月に病の為夭逝してしまったのですが、その熱意を汲んだ編集者によってその伝説の東大講義が一冊の本としてまとまっています。

約束の日に、かかげた「宿題」の答え合わせが出来る喜びと不安。
生でこの講義に参加してみたかったと思える一冊です。

おススメ本_お金の教養_「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」

こんにちは。

昨今の影響で数々のイベントが中止・延期の措置が取られています。日本のみならずアジア全体の経済への影響がどの程度にまで及ぶのか懸念されます。

お金の教養を増やしたい方にお勧めの1冊をご紹介します。
題名:「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」
著者:佐藤 航陽

発行:2017年11月30日

https://www.gentosha.co.jp/book/b11276.html
(幻冬舎 HPより)

著者の佐藤 航陽氏は株式会社メタップスの創業者です。
株式会社メタップスは、テクノロジーを活用してお金や経済ネットワークの構築を目指しており、FinTech戦略の元、「決済・通貨・融資・投資・保険・管理」の6分野での積極的な事業展開を進めており、現代の経済の流れに沿った事業展開をしています。
http://www.metaps.com/(株式会社メタップス HP)

これまでは資本主義社会の中でお金がなければ何もできず、お金を稼げる人が出世をする、お金が直接生活に直結した世界でした。
ですが、現代では資本主義の発達により物やサービスが十分に整備されてきており、お金以上の対価(数値として見えない価値など)が重宝されるなど、既存の経済システムだけでは成り立たなくなってきています。

その世の中で新たに生まれている経済ネットワークである「シェアリングエコノミー」、「ブロックチェーン」、「トークンエコノミー」などの「評価経済」がなぜ生まれてきたのか、生き残っていくための仕組みとは何か、「資本主義経済」と「評価経済」の行く末はどうなるのかなど、佐藤氏が分かりやすく解説がされています。

資本主義の「先」にある世界はどうなっていくのか、とても勉強になりました。
今後、どう生きていくのか見極めながら、日々の選択の決断をしていきたいと思います。

おススメ本_お金の教養_「タックスヘイヴン」

こんにちは。

寒い日々が続いておりますが、早くも2月に突入しました。
暖かくなればコロナウイルスの影響も沈静化していくと予想されますので、この時期は動かず情報のインプットを優先するのも良いかもしれません。

お金の教養を増やしたい方にお勧めの1冊をご紹介します。
題名:「タックスヘイヴン」
著者:橘玲橘玲

発行:平成28年4月15日

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%83%B3-Tax-Haven-%E5%B9%BB%E5%86%AC%E8%88%8E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A9%98%E7%8E%B2-ebook/dp/B01DLQNOUW

あらすじをざっくりご紹介すると、
主人公の知人女性の夫がホテルから転落死する事件から物語が始まります。実は亡くなった知人女性の夫はシンガポールで名を挙げたやり手ファンドマネージャーであり、同時にシンガポールの名門銀行の日本人行員が行方不明、銀行内の1,000億円の資金が消失している事が発覚します。

消えたお金はどこに流れたのか、また、消えたお金の資金源を探っていくと暗躍する政治家やヤクザ、さらには国際政治問題へとつながっていき、銀行での不祥事が明かされていきます。
マネーロンダリング、ODA、仕手株の仕組みなどが細部に至るまで描写されており、ミステリーでもあり国際金融小説でもある一冊です。
とても読み応えがあります。

小説の中に、下記の一説があります。
「ひとはみんな、自分の利益を最大にしようと思って生きている。俺も、お前もそうだ。
自分のルールのなかで合理的に行動している。
もうゲームは始まっていて、勝手に降りることはできないんだ。 生き延びるにはゲームを支配し、相手より先に行くしかない。」

仕組みを作り、支配するものが世界を制す。 国際金融の世界のみならず、様々な業界に当てはまるこの言葉の重みが身に沁みます。

おススメ本_お金の教養_「捨てられる銀行2 非産運用」

こんにちは。

2020年を迎えて早くも数日が経過しました。
お正月休みの短さを嘆きつつも、実はちょうど良い長さの休みなのかもしれないと思う今日この頃です。

お金の教養を増やしたい方にお勧めの1冊をご紹介します。
題名:「捨てられる銀行2 非産運用」
著者:橋本卓典

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000210908
(講談社BOOK倶楽部より)

日本の金融改革を進めていた森信親 金融庁長官の改革案の作成に至った経緯を知ることができます。
本所は第2弾となり、テーマは「資産運用の改革」です。

日本における金融商品は主に銀行、生命保険会社、証券会社などが取り扱っており、その商品のほとんどは「顧客の資産形成のため」ではなく「一時的な利益を獲得するため」に金融機関本位な高額手数料の商品ばかりが勧められてきた経緯があります。
(その状況は、今なお続いています)

その結果、顧客の資産形成は進まず、投資に回す資金も増えなかったことから日本における資産運用も進まず、
日本における家計金融資産(約1,700兆円)のうち、 52 %(約900兆円)が現預金 であることが分かっています。

https://www.fsa.go.jp/singi/kakei/siryou/20170203/03.pdf
(家計金融資産の現状分析_2019年2月3日 金融庁データ)

先進国であるアメリカ、イギリスとの家計金融資産の伸びを比較するとその差は歴然です。
投資による運用リターンの推移がアメリカは3.11倍、イギリスは2.27倍であるのに対し、 日本は1.47倍 の伸びであることがFRB、BOE、日本銀行資料より分かっております。

https://www.fsa.go.jp/singi/kakei/siryou/20170203/03.pdf
(家計金融資産の現状分析_2019年2月3日 金融庁データ)

これまでは高金利のもと、銀行に預けているだけでお金が増える状況にあった為、日本の風土として預貯金に回す傾向が高い事は理解できます。
しかしながら今の低金利の現状が続く限りは、労働収入によってでしか資産形成が成り立たなくなってしまい、働けなくなれば収入源が絶たれてしまいます。

※2017年時点において、
 家計所得における「勤労所得」と「財産所得」の割合は、 米国の3:1に対して、日本では8:1 となっています。

この状況を危惧し、預貯金ではなく投資にお金を回し資産形成を促す施策として金融庁が編み出したのが、NISAです。
米国でのIRA、英国でのISA等の税制優遇制度をモデルとし、現預金資産を投資に回し、一人ひとりの資産形成を後押しするための制度として生まれました。

ちなみに、2019年12月時点での利用状況では、
NISAの口座数は1,340万口座、
NISAでの買付額は17兆6,000億円となっているようです。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20191220/01.pdf
(「NISA・ジュニアNISA利用状況調査_令和元年9月末時点_金融庁」)
((令和元年12月20日公表))

少しずつではありますが、徐々に投資へ資金が流れていることが伺えますが、それでもまだまだ、投資にお金を回す流れが根付いていないのが現状です。

資産形成をしていくためには、
株、投資信託、債券、積み立て保険、不動産、金など、その他にも数えきれない金融商品がまだまだたくさんあります。

投資は必ずしも資産を保全してくれるわけではないので、常にある程度のリスクをはらみます。
しかしながら、このまま何もしない場合、
・どのようなリスクをもたらすのか
・そのリスクに対しどう行動すべきなのか

について、一人ひとりに問いかけてくる本です。

何を選択しどう行動すべきなのか、
その答えを導き出すのはなかなか容易ではありませんが、
少しずつでも進んでいけたらと思います。
私も日々情報を集めながら、一人ひとりがより良い資産形成できるような環境づくりに貢献していきたいと思います。